誰にも会わず、予定もない休日が、私はけっこう好きです。
むしろ土日がお休みの日は、どちらか何もしない日を作らないと、翌週しんどくなってしまいます。
「今日はなにもしなくていい」と決めると、体も心も静かにほどけていきます。
人と話さなくても、SNSを開かなくても、ちゃんと元気でいられる。
そんな「自分とだけ向き合う時間」は、わたしにとってなくてはならないものです。
誰にも気をつかわず、自分のペースで過ごす一日を持てることが、今はなによりのリセットになっています
なにもしないと決めた朝
ゆっくり目を覚まし、カーテンを開けると、部屋いっぱいに光が入ります。
観葉植物に水をやり、コーヒーを淹れて、湯気の向こうで葉っぱがきらきらしているのを眺める。
ヘッドホンで音楽を流して、雑誌を眺めたり、動画をみながらストレッチで体を伸ばしたり。
そんな、なんでもない朝が、私には心地よいです。
香ばしいコーヒーの香りと、外から聞こえる鳥の声。
部屋の中をそっと流れていく空気に、体のこわばりが少しずつほどけていくのを感じます。
どこにも急がず、誰にも合わせなくていい朝。
その静けさが、なによりのごほうびです。
小さな散歩とパン屋さん
昼前になると、近所のお気に入りのパン屋さんまで散歩に出ます。
陽ざしがまぶしくても、風が吹くとほんの少し涼しくて。
お気に入りのバゲットサンドと、甘い焼き菓子をひとつ買って帰ると、ささやかなごほうびをもらったようで嬉しくなります。
途中で道端の花や、散歩をする犬を眺めるのも好きな時間です。
パン屋さんのガラスケースに並ぶ焼きたてのパンを見ていると、
どれにしようか迷う時間さえ、しあわせに感じます。
ふわっと香ばしいにおいと、やさしい店員さんの笑顔にふれると、
ちょっとした外出なのに、気持ちまでふんわりあたたかくなります。

なにもしない時間にひたる
午後は、決めていたように“なにもしない時間”。
映画を流しながら、途中でうとうとしたり、物語に笑ったり、泣いたり。
パン屋さんで買ったおやつと、豆から挽いたコーヒーで、ゆったりカフェタイムを過ごすのも大好き。
スマホはミュートにして遠くに置いて、ただ、流れる時間に身をまかせる時間も、贅沢なものです。
お気に入りのひざ掛けやクッションをそばに置いて、
好きな香りのルームスプレーをふんわりひと吹き。
ちょっとした準備をしておくだけで、
“なにもしない”をもっと心地よく過ごせるのだと気づきました。
やることのない時間があるって、実はすごく大切なんだと思います。

夕方のごはんとお酒
夕方、近くのスーパーで季節の野菜やお肉を選び、いつもより少しだけ手をかけて料理します。
仕事終わりだと疲れて凝ったものがつくれないけれど、何もしない日は夕方でも元気でいられます。
普段はしない丁寧な下ごしらえや、ちょっと時間がかかる料理に挑戦してみるのも楽しいです。
そうして出来あがったごはんを並べ、好きなお酒を一杯。
キッチンに立って、包丁をとんとんと動かす音や、食材が焼ける音に耳を澄ませていると、
少しずつ「今日」という日にリズムが生まれてくるような気がします。
お皿に盛りつけた料理に、最後にパセリやオリーブオイルをひとたらし。
ちょっとしたことで、暮らしがていねいになるのがうれしい。
日曜の夕方は憂鬱になりがちなので、早めにのんびりお風呂に入って、いい気分に浸ったまま、とっとと寝るのが正解。
「よく休めたな」と思える夜を過ごせれば、それだけで充実した気分に。
また動き出すための休日
頑張らない休日があるから、また明日から動ける。
これからも、そんな一日を大切にしたいです。
誰にも気をつかわず、予定にも追われず、
ただ「自分のペースで過ごせる日」があることのありがたさ。
体も心も、知らないうちに少しずつ疲れているから、
ときどきリセットしてあげることが必要なんだと思います。
“なにもしない”ように見えて、
実はしっかり“自分を整える”休日。
月曜の朝が、ほんの少し軽やかになるように、
そんな日を、これからも大切にしていきたいです。